HIPS vol.9 ライブレポ
今、旬のアーティストが登場することで人気のライヴ・イベント“HIPS”第9弾が、9月26日(土)東京・日比谷野外音楽堂で行われた。
今回はHIPS初参戦となる清水翔太、BACK-ONに、SEAMO、HOME MADE 家族の4組が集結。立ち見も含め、3000人が野音を埋め尽くした。
心地よい秋風が吹く中、「HIPS!楽しんでますかー?」とトップを切ったのは清水翔太。『Diggin’ On U』『美しき日々よ』と、心地いいグルーヴと歌声で観客たちを一気に惹きつけ、どストレートな言葉が綴られた『アイシテル』を抜群のヴォーカリングで聴かせる。暮れかけた空には半月。これ以上ないシチュエーションで聴く清水翔太の歌。贅沢すぎる! 極上のラブソングのあとは、「ここで1曲、ラッパーの子と一緒に作った曲をやりたいと思います」と、17歳のラッパー、SHUNを招いて、『Again(One Last Kiss)』をHIPSで初公開。17歳にして歌と絡み合う艶のあるラップを堂々披露したSHUN。末恐ろしい存在だ。あっという間に迎えたラストは、デビュー曲である「HOME」。どこまでも連れていってくれるような吸引力のある歌に観客たちは酔いしれた。
続いて登場したのはBACK-ON。昨年GReeeeNとともにBAReeeeeeeeNを結成して話題を呼んだミクスチャーロックバンドだ。
登場するや『NEW WORLD』『Butterfly』とエッジの利いた強烈なバンドサウンドで観客たちを圧倒。ヘヴィなサウンドながらも踊らせるグルーヴを持ち、冒頭からガツンとヤラれた観客たちもすぐさまハンドクラップで応酬していく。
「HIPSまだまだ盛り上げていくぜ!」と緩めることなく『Flower』『Flyaway』、ラストの『Chain』と怒涛のエモーショナルナンバーをかまし、駆け抜けるTEEDAのMCと突き抜けるKENJI03の歌が身体に突き刺さった。盛り上がる観客たちを見て「最高です!」とTEEDA。「ありがとう! 超楽しかった!」とステージを後にした。
3番手はHOME MADE 家族。DJ U-ICHIがブースに登場、レニー・ハートの『家族宣誓』のコールでMICROとKUROが姿を見せると、待ってましたとばかりに大歓声とタオルが出迎える。
未発表ながらも一発で盛り上がれる新曲『ムカイカゼ』、さらにSEAMOも加えた3人のマイクリレーが圧巻のコラボナンバー『fantastic3』で、観客たちのテンションをMAXまでアゲると、「ではちょっとラブソングを」と『Come Back Home』、そしてファンキーなディスコナンバー『アイコトバ』で、野音をピースフルにした。
楽しい時間はあっという間に過ぎるもの。ラストを渋る観客たちに「夏の最後にすげぇいい思い出作ろうぜ!」と、弾ける『真夏のダンスコール』。一斉に色とりどりのタオルが振り上げられ、回し、さらにMICROがステージ下まで降りてのアオりで観客たちもスパーク! 秋の夜長をすっかり真夏に戻してしまう熱いステージングを見せた。
最後はいよいよSEAMOの登場! 『SEAMO GoGoGo』のコール&レスポンスで一体感を固め、「HIPS Vol.9 ラストショーケースいきましょう!」と同時に拳銃音が鳴り『ルパン・ザ・ファイヤー』へ。
ブレイク時には「SEAMO踊ります!」とマイケル並のダンスとムーンウォークも見せて痺れさせた。サビに向けて徐々に上がるBPMとこみ上げる高揚感がたまらない『不景気なんてぶっとばせ』で観客たちのテンションをトップギアに入れたあとは、AYUSE KOZUEを招いて新曲「キミヲワスレナイ feat.AYUSE KOZUE」をHIPSで初披露! ガラリと変わってシリアスなトラックとメロウな歌モノをじっくり聴かせ、「今度は奴らを呼びたいと思います」とHOME MADE 家族のMICROとKUROを呼んでの『Do It! feat.MICRO&KURO』で、ハンドウェーブの波を巻き起こした。
ラストは「今日は絶対にこの曲をやろうと思っていました」という映画版「クレヨンしんちゃん」の主題歌の『Cry Baby』を熱唱。3000人の心を掴んでステージを去っていった……では終わらない。
アンコールで「これをやらないとおさまらないぜ!」と、ストロング・スタイルの『天狗祭りのテーマ』と『FRIDAY NIGHT FEVER』を大放出! タオルも回れば天狗も回る。バックダンサーのBRIDGHTとの併せ技やロボットダンス(オチあり)も決め、「また会いましょう、ピース!」とHIPS vol.9を締め括った。
ジャンルの違うアーティスト同士、観客たちとの音楽を通じた最高のコミュニケーション。分け隔てなく分かち合おうというHIPS独特の温かい雰囲気は、紛れもなくアーティストと観客たちが作り上げてきたもの。終始あっという間に過ぎたタイム感の速さが、HIPSの楽しさを証明している。